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「四畳半神話大系」:明日何者かになる旅を始めるために [タイトル:ヤ行]

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四畳半神話大系 Blu-ray BOX

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: Blu-ray




四畳半神話大系は、森見登美彦の小説を原作にアニメ化されたものだ。

四畳半神話大系 (角川文庫)

四畳半神話大系 (角川文庫)

  • 作者: 森見 登美彦
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2008/03/25
  • メディア: 文庫




よってもちろん舞台は京都で、主人公は大学生である。




主人公は、薔薇色のキャンパスライフを夢見ながら挫折し、屈折した三回生として登場する。そして一回生の時のサークルの選択を誤ったのでは、と気付くと時が戻り、平行世界に移動して、別のサークルを選択する、というサイクルを繰り返す物語構成になっている。







つまり、彼は無限の可能性の中を生きている。
この「可能性」という言葉のやっかいさこそがこの物語の主題である。
人は本来、それが本当に望むものならば何にでもなれる。
そういう自由を持っている。
絶対可憐チルドレンの皆本さんもそう言ってたろ?
でも本当に、何にでもなれるのだろうか。
「輪るピングドラム」とは「何者にもなれないお前たち」の物語だった


この物語のメンター役を務める樋口という男は主人公にこう言う。






可能性という言葉を無限定に使ってはいけない。 君はバニーガールになれるか。パイロットには。アイドル歌手には。 必殺技で世界を救うヒーローになれるか。



なれません、と答える主人公に樋口はなおも言い募る。



なれるかもしれん。 しかしありもしないものに目を奪われてはどうにもならん。 自分の他の可能性というあてにならないものに望みを託すことが諸悪の根源だ。 今ここにいる君以外、他の何者にもなれない自分を認めなくてはいけない。



つまり樋口は、「可能性に望みを託す」ことは<諦め>と同義だと言っているのだ。

ここまで生きてきた時間のすべてで出来ている自分という存在のすべてをまず、他ならぬ自分が認め尽くすことからしか、明日何者かになる旅を始めることはできぬ、と言っているのだ。



しかし、それを聞いた主人公はかえって、無限定にすべての平行世界を旅し尽くす暴挙に出る。

そうしてはじめて、本当に自分を認める、ということを知る。

自分を認めることはそれを取り巻く世界のすべてを認めることだと知る。







若さってそういうことなんだよ。一見無駄に見えるそれがすべてなんだよ。胸が熱くなるじゃないか。




でも近頃世界はグローバルでボーダーレスになってしまったらしく、ある人の言によれば、そのような世界の中ではもはや”東大以外の大学”に行くのは意味がないことになってしまったんだそうだ。
自分や世界を認めるために大人たちが猶予してくれている時間なんてのを堪能してる暇はない。もっと速く、もっと小さな子供の頃から、生きる道みたいなものを見出せるような教育システムを構築してくれなくちゃ、と。



なんてこった。
本当かい?


で、そのグローバルでボーダーレスな世界ってのはどこにあるんだい?
どんなに目を凝らしても僕には自分を取り囲む<四畳半>しか見えないけどなあ。







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