So-net無料ブログ作成

「翠星のガルガンティア」:パリのルイ・ヴィトンとマクドナルドに並ぶ日本人のように [タイトル:サ行]

スポンサードリンク




もし近い将来、地球がなんらかの致命的な環境変化に見舞われることが確実になったら、我々はどうするだろうか。



「翠星のガルガンティア」の世界では、人類には乗り越えられない規模と思われた氷河期の到来を知り、新たな惑星への移民を目指す「コンチネンタル・ユニオン」と、極限環境に遺伝子操作とナノマシンにより適応しようとする自発的進化推進派「イボルバー」の2つの勢力に別れた。





翠星のガルガンティア (Gargantia on the Verdurous Planet) Blu-ray BOX 1
バンダイビジュアル (2013-08-28)
売り上げランキング: 948



事実、現在の地球は1万2千年ほど続く間氷期の最中にあり、正確な予想は難しいがあと5万年ほど続きそうだという。ホモ・サピエンスの登場が25万年前であることを考えると、我々の祖先はさしたる技術も持たずにこれらの氷期を乗り越えてきたのだろうし、5万年後に来る氷河期が致命的なものである可能性は低いと思う。

しかし、確実ではない。

原生代初期のヒューロニアン氷河時代(約24億5000万年前から約22億年前)の最終期と、原生代末期のスターチアン氷河時代およびマリノニアン氷河時代(約7億3000万年前~約6億3500万年前)に、地球表面全体が凍結するほどの激しい氷河時代が存在したという考え方が地球史の研究者の間で主流となりつつある。

スノーボール・アース仮説だ。






もしこのような環境変化が訪れれば、現代の高代謝で、複雑な機構をもつ人類のような生物の生存は厳しいかもしれない。





ともあれ、ガルガンティア世界での移民組「コンチネンタル・ユニオン」は、高度な宇宙軍事国家群に発展し、「イボルバー」の人たちの多くは自ら肉体を改造し、宇宙空間に適応し、「個」を捨て、すべての個体で共同の意識を持つような「ヒディアース」という宇宙生物となった。

そして遥かな時を越え、争いを続けている。



なんてリアリティのある設定なんだ。

さすが虚淵玄。









そして両者は哀しいくらい似ている、と僕は思う。

どちらも組織に対して盲目だ。

一方は意識的に、一方は本能的に。



でもその組織に属する一人ひとりの中には、やはり組織のために個が犠牲になることへの疑問が、そして自由へのあこがれが残っている。

きっとどちらも必要なんだろうと思う。

問題は、都合よく視界の対象に自分を含めたり外したりするくせに、そのことに気づいていないこと。





パリに旅行して、シャンゼリゼ通りのルイ・ヴィトンに行ったら、並んでいる列のほとんどが日本人の団体客で街並みや店の品格にふさわしくない大騒ぎの様子を見たとしよう。

誰だって「これだから日本人は・・」と呆れるだろう。



そして買い物に疲れ、マクドナルドに入り、いつもの様に、しかし英語でCoffee,please.というが、なんか、はあ?って顔をされる。パリではそこがマクドナルドだろうと、挨拶をしない(つまりボンジュールと言わない)客は客として扱われないのである。

で、首を左右に振りながら店員が差し出したコーヒーを受け取りながら、なんだよ、日本人だからって馬鹿にすんなよな、と今度はなぜか日本代表のような気分で憤慨するはずだ。



このように僕らは、視界の中から自分のことを自由自在に含めたり除いたりしながら日々を生きている。

そのことは、外から見ればすぐに自覚できるのだ。

このように文章にしただけでも理解できるくらいだ。

しかし、実際にはその「外から見る」視点を持つことが何よりも難しい。



この視点の獲得が、文学を読むことや、映画やドラマ、アニメなどの映像作品を観ることの一つの重要な効用だと思う。

最近、書店のベストセラーリストはほとんど実用書で占められている。

実用書では<他人>のことしかわからないと思う。

コミュニケーション過多なこの世界で、僕らは時々は文学に触れ、<自分>を知る必要があると思うのだ。



ところで、このアニメ作品のキャラクター原案は鳴子ハナハルである。

同人系の作家で成人向けの商業誌にも多くの作品を発表している。

シャナやハルヒで有名な元祖ライトノベル絵師、いとうのいぢさんは、成人向けゲームの会社の絵描きさんだし、パパ聞きのなかじまゆかさんも同人作家。

最近アニメの世界では成人向けマーケットの作家さんの力が大きいですね。


スポンサードリンク



nice!(5)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 5

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。